こんばんは。管理人です。先日の岐阜県シリーズがまだ途中ではありますが、それと並行して11月8日の活動記を新たに始めていこうと思います。
今回記事にするのは岡山県内で路線を持つ両備バスという事業者が運行する「ソラビ」という車両です。2010年に1台だけ導入されたハイブリッド車両で最近は運用に入る機会がかなり少なかったようですが、今月の初めに突如として両備バスのホームページで運行予定日と運行ダイヤが公表されたので、ちょうど日曜日ということもあり早朝から岡山に向かいました。

予め公表されていたダイヤとJRの列車の時刻を照らし合わせて山陽線の中庄駅まで先回りして撮影しました。この車両は三菱ふそうのエアロスターエコハイブリッドという車種の改造車で屋根上にハイブリッドシステムのバッテリーを搭載しているので車高が高くなっています。

非公式側(扉の無い側)の記録です。屋根上に載っているバッテリーと空調装置を覆い隠すようにして取り付けられているのはフィルム状のソーラーパネルで、ここで発電した電力は室内の照明に使われるとのことです。ちなみに「ソラビ」という名前の由来はこのソーラーパネルから来ていて、ソーラー(solar)とビークル(vehicle)を合わせた造語です。

車両後方にはこの車両に携わった企業名が記されています。

三菱ふそうの路線バスシリーズの中でもこのエアロスターエコハイブリッドはかなり特殊な車種で、大型のバスではかなり珍しく後輪にシングルタイヤが採用されています。後輪の幅を狭くして車内のタイヤハウスの出っ張りを小さくする狙いがあったみたいですが他の車種に普及することはありませんでした。

側面から見るとソーラーパネルが物々しく感じます。かなりインパクトの強いバスですね。

早速乗ってみました。車内はかなり凝った仕様になっていて、革張りのソファーのような座席や木の温かみのある丸いカゴにぬいぐるみが置かれているところなどが一般の路線バスとは思えないような造りになっています。一番後ろの座席にはヘッドレストと肘掛けが付いているのでここが特に座り心地が良いです。このソラビの総合プロデュースはデザイナーの水戸岡鋭治氏が手がけているみたいです。

床や壁も全体が白で統一された近未来的な内装になっています。
エアロスターエコハイブリッドの走行システムは独特で、エンジンで発電した電力を使って走行用モーターを回転させる仕組みになっています。これはシリーズ式ハイブリッドというシステムで、鉄道車両で例えると電気式気動車のそれに近いです。モーターのみで走るので変速ショックが無く滑らかな加減速が特徴です。エンジンを走行用としては用いないハイブリッドバスは国内では三菱ふそうのみが製品として売り出していましたが、特殊なシステムだったこととモーターを制御するインバータ制御装置が海外製の部品を使っていたことから保守部品の確保が困難になり、耐用年数を待たずして手放す事業者が多かったようです。今も現役のエコハイブリッドは両備バスのこの1台と北海道の函館バスに僅かに残るのみとなり、全国的に見ても片手で数えられる数しか動いていないようです。

車内に設置されている空間清浄機です。ウィルスや花粉などに効果を発揮するものだとか。
今回乗車した中庄駅~北長瀬駅~天満屋~岡山駅の路線は所要時間が概ね40分程とエコハイブリッドの走りを楽しむにはちょうど良い時間で、乗車して走行音の録音も出来ました。走行音入りの車窓動画は管理人のTwitter(@ban7310)にアップしていますので是非ご覧ください。

終点の岡山駅に到着しました。これまでに見たことが無い新感覚の路線バスを楽しめました。
公表されていたダイヤではこの後も昼頃まで岡山駅と西大寺バスセンターを結ぶ路線で運行予定とのことでしたが、撮影・乗車・録音とも全て上手く行ったので追いかけることはせずにこのバスを見送って帰ることにしました。帰り道の活動の様子は今週金曜日の記事で掲載する予定です。明日は(父)の記事で更新予定です。また見てください。
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- 2020/11/10(火) 23:13:25|
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